冬の手仕事 石徹白で「たつけ」をつくろう (第2回)
2018.3.5
3月に入り、日に日に春の訪れを感じています。
前回のワークショップでは、雪がざんざんに降り、
参加者の皆さんが凍えないように、工房の
薪ストーブを必死に焚いていた記憶が‥。
一ヶ月足らずで季節が移りゆくのですね。
まだ雪の壁も残っているし、ストーブも焚きますが、
今回は春の日差しとともに、参加者の皆さんを
お迎えできました。
満員御礼のたつけづくりワークショップですが、
第2回も無事に終了しました!
北海道、山口、熱海など‥今回も遠方からのご参加、
本当にありがとうございました。
初日はちょうど桃の節句でした。
手縫いでチクチク。
こうして集中して縫い仕事ができて幸せ!と、
普段お忙しい皆さんは口々におっしゃっていましたね。
夜には、ちらし寿しや美味しいお鍋をいただいた後、
70代のTさんからは昔の貴重な糸や生地、たつけなどを
実際に見せていただき、お話を伺いました。
こんなに状態良く保管されている古のお宝を前に、
皆さん大興奮!着てみちゃったりして!
Tさんのお話にも熱が入ります。
朝は、白山中居神社に参拝しました。
境内はまだまだ雪に覆われていますが、
禰宜のHさんのおかげで、
本殿へも何とかお参りすることができました。
石徹白に伝わるたつけのつくり方を
実際につくり、履いていた世代のSさんに
学ぶ、あたたかな時間。
こたつを囲み、当時のお話も伺いました。
こちらの二人は、年齢差90才!
いつまでもお元気でいてほしいです。
ランチタイムでは、
子守りをしてくれていたお父ちゃんも、
まだまだ遊び足りない子どもたちも、
皆で美味しいロシア料理を堪能です。
そして、ひたすらチクチク。
2日目の夕方頃には、ズボンの形が見えてくる人も。
それぞれのペースで、完成を目指します!
たつけはおしりの部分が特徴的ですが、
着物の生地だと、また何とも素敵ですね!
三日目の天気は荒れるというジンクス(?)で、
お隣の雪の大かまくらは、この度も断念…。
その代わり、皆さんラストスパートです!
ポケットを縫ったり、膝あてをつくったりと、
それぞれ、世界で一つのオリジナルたつけ。
夜なべをして頑張った方も見事、完成しました。
最後に、自分でつくったたつけを履いて、ポーズ!
もし完成できなくても、引き続きオンラインで
つくり方のサポートをしますので、ご安心くださいね。
ワークショップの終わりは、美味しいランチを
いただきながら、皆さんと3日間を振り返ります。
この石徹白で開催されるからこそ、
意味のある、たつけのワークショップ。
土地の空気感、歴史や文化、暮らしを
地域の方々と交わりながら、
五感をつかって学んでいく。
たつけのつくり方を
石徹白の暮らしの背景とともに
理解していくことが、
参加者の皆さんに満足していただけたようでした。
完成したら、感動もひとしお!
駆け足気味の2泊では足りないというお声もあり、
今後は3泊の企画にするとか、
お子様連れOK、託児付きの企画にするとか?
色々と改善しながら、これからも
より良いワークショップにしていきたいです。
そして、このワークショップが
続けていけるように、地域の皆さんには
元気でいていただかなくては!
いつも感謝でいっぱいです。
次回も楽しみにしております。
(斉藤)