雪と太陽で漂白、草木染めの黒
2018.3.2
こんにちは!
石徹白洋品店デザイナーの杉下です。
春の兆しが見えて来たようですが、いかがお過ごしですか?
私は今、ドイツに来ています。
ドイツはまだまだ寒く、夜はー5度近く。
でも雪はほとんど降っていません。
刺すような冷たい風を頬に感じます。
今日は、「雪晒し」について。
石徹白洋品店から「雪晒し」をしていますと連絡が来ました。
晴れた日、雪の上に生地を並べると、生地が漂白されると言われて
もともと新潟県で有名な雪晒し。(写真はwebより拝借いたしました)
漂白=漂白剤、化学物質的なイメージがありますが、
雪晒しは紫外線の反射を利用した自然な漂白。
江戸時代から伝わる先人の知恵です。
白といえば
純白の白。
無色。
と思いがちですが、販売されている白い生地、白い服の99.9%
真っ白の綿や絹も少なからずありますが、
大抵は品種改良によるもので、それでも少し黄味がかった白になり
ただの白。
でも、自然由来にこだわればこだわる程、白はとても難しい色でも
そんな中、雪国だからこそできる自然漂白。
まだ製品として展開できるかはわかりませんが、楽しみにしていて
ちなみに、黒。
何度かブログでもお伝えしていますが、
これも自然由来では難しい色です。
黒も日本では化学染料でしか表現することができず、
草木染めでは少し茶色っぽくなったり、墨黒になったりします。
石徹白洋品店の黒は、カンボジアの伝統の森で草木染めして頂いて
アーモンドの葉で染めるのですが、
水質の違いから、黒く染め上がります。
(日本と比べると非常に鉄分が多いためです。)
黒は化学染めでないとできないと聞いていたので、
伝統の森に行き、その現場を見た時は非常に驚きました。
草木染めの、黒。
雪と太陽で漂白した、白。
早くみなさまにお見せしたいです!
春の展示会、5月からオープンするお店に向けて新作準備中です。
華やかな自然の色たちと共にみなさんをお迎えしたいと思っており
また、ブログ書きますね。
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