布は植物 布はいのち
2017.10.12
こんばんは!
突然のご報告ですが、
10月4日に店主の平野さんが第三子を出産されました!
おめでとうございます!
そのため
私、デザイナーの杉下ひとみと
ウェブショップ、経理を担当している加藤(まりっぺ)が
週に1度ずつブログを更新していきます。
どうぞよろしくお願いします。
さてさて、私事ではありますが石徹白ではなく
本日無事ドイツに到着しました(!)
今日から1ヶ月間ドイツ生活が始まります!
個人的なことは色々と個人のブログに書いていますので
もしご興味あれば見てみて下さい。
http://sugico.hatenablog.com/entry/2017/10/11/161656
ここでは、
石徹白洋品店のデザインに対する思いや
服について綴っていきたいと思います。
石徹白洋品店の要となる
「たつけ」
そして「はかま」
どちらも直線裁断で、
無駄なハギレが出ない形で構成されています。
浴衣と似ていて、直線だけで作ります。
このパターンを見た時、私は本当に感動しました。
洋服を作るとカーブによってハギレが出ます。
その多くは捨てられます。
服を作れば作る程、捨てる量も増えて行く。
東京でデザイナーとして会社で働いていた時。
下っ端デザイナーの私には
要らなくなった沢山の布を捨てるという仕事がありました。
何十反という山積みのサンプル用生地を
シーズンが終わると一気に片付けます。
社内で欲しい人に貰ってもらったりしましたが、
それでも消化できないくらい沢山あって。
最終的には捨てる。
心苦しい仕事の1つでした。
布は植物。
布はいのち。
布を大切にしながら、なるべく捨てることなく服作りをしたい。
「しょうがないよ」
「捨てるから生まれるものがあるんだよ」
と先輩達には言われたけど
『捨てながら生む生産方法にこの先未来はない!』
と心の中でメラメラ溢れる気持ちを燃やしつつ、
でもどうしたらいいか分からなかった私は数年後
石徹白洋品店
石徹白のたつけ
に出会いました。
【ひとすじの糸のいのちを大切に】
【正された生活を 美が追いかけてくる】
郡上八幡たにざわさんにて。
石徹白洋品店の取り組みのルーツともなっている『郡上紬』
その人間国宝である宗廣力三さんの言葉です。
私の布を捨てたくないという漠然とした気持ち
ぼんやりとした理想
それらが美しく言語化されていて。
心に響いて、胸いっぱいになりました。
先人達の知恵に感謝と敬意を。
(杉下)
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石徹白洋品店
〒501-5231 岐阜県郡上市白鳥町石徹白65-18
TEL:0575-86-3360
© Itoshiro Yohinten.