<未来への会議>やりたいこと、目指したいところ2
2019.12.8
今回はその続きを書きます。
内容は常に変わっていくかもしれないけれど、
私と夫は毎年、5年後、10年後の話をするために
年末年始に時間をとります。
(そのタイトルは、「ゆく年、くる年」(笑)です)
実は、子供を何人、私たちが何歳の時に授かるとか、
なんの根拠もないのに、
そんな年表も作ったりしていました。笑
その答え合わせはまだしていないけれど、
より具体的に思い描くと、叶うことが多いです。
思い描くことができた瞬間に、
すでにそれが現実になり始めているのかもしれません。
頭に描けないことは、形にならないことと表裏一体に思います。
私が5年後、10年後を具体的にスケッチしてみようと思った
きっかけを作ってくれたのは、
カンボジアで伝統的な織物を
復活させて、「森」を作ってきた森本喜久男さんです。
彼が私にノートの1ページを開いて、言ったのです。
「これこれ。これが、僕が描いていたものだよ。
2001年くらいに、今の伝統の森をこうしようと思ったんだよね。
そしたら、ほら、本当にそうなってる。面白いでしょ。」
そこには何やら手描きのイラストと細かいコメントがありました。
森本さんは10年ほどの時間をかけて、
カンボジアの仲間と共に荒野を開墾して、
家をまず1軒建て、道を作り、2軒目の家を建て、
苗木を育て、それを植えて、人が住み始め、
池で養殖して魚を育て、畑を作り・・・
今ある、養蚕~織物をベースにした
一つの森を作り上げたのです。
今や100人近くの人たちがそこに住み、
原材料の調達から、染め、手織物の制作に至るまで
行われ、次々に生まれる子供たちは
きゃっきゃと遊びながら、お母さんが仕事をしている工房で
走り回っています。
彼ら、彼女らは両親の仕事をする背中を見て育っていきます。
私は初めて、森本さんに2002年にお会いして、
そのあと、毎年カンボジアに通い、
この森が形成されるプロセスを、断片的に見せてもらってきました。
本当に何もない、それどころか、荒れた痩せた土地が
みるみる畑に変わっていって、様々な恵みを生産する場となり、
あるいは、有機的な人のつながりによる村が築き上げられ、
私は、毎年毎年驚いていました。
たった1年で、またこんなに変わっていった・・・。と。
その光景は、まさに森本さんがスケッチしたものだったし、
それ以上の輝きと豊かさを感じる場になっていたのです。
私は石徹白洋品店を2012年に始め、7年が経ちましたが、
ここ数年、毎年どころか、数ヶ月単位で大きな変化が起きています。
2016年に初めて、一人ではなく、二人(デザイナーの仁美ちゃんと)で
仕事をするようになって、それがきっかけで2017年に株式会社化。
そのあと、細々としたことに心を配りながら動いてくれるまりっぺが
合流してくれて、様々なことを整え始めてくれました。
彼女の存在によって、
2泊3日の「たつけ作りワークショップ」もスタートしました。
2017年には藍甕を埋設し、藍染スタート。
この年から始めたインターン募集によって
来てくれた第1号のまりさんは、今や夏場の染め場には
欠かせない存在になってくれました。
2018年には、石徹白外で店舗を持つことを
模索しましたが、その話がうまく進まず断念。
しかし、それをきっかけに、広報のお仕事をやってくれる
すいほうちゃんが合流。
と同時に、郡上カンパニーの枠でやってきてくれた
ゆうみちゃんが2019年から会社に入ってくれて、
生産管理やパターンなど、これまでできていなかったことを
埋めて(埋めるどころか深め広げて)くれています。
そして今年4月には、今のシェアハウスとオフィスとなっている
建物を使わせていただくようになり、オフィス部分を改修。
4月からは、藍染修行をしたいと若きなみほちゃんがやってきて
彼女がいなかったら、今年、藍染は誰ができていたんだろう・・・
と思うくらい重要なポジションにいてくれています!
また、今年の春先、インターンで来てくれたまなちゃんが
9月からノラギのデザインや商品開発、それにとどまらず
染めとか、畑作業にも入ってくれるようになって
ありがたいばっかりで・・・
気づけば、今何人、石徹白洋品店に関わってくれているんだろう!?と
思うような状況になっていました!!
この間に、次男・三男の出産もあり、
大切な人を何人か亡くしたこともあり、
書ききれないほどたくさんの経験を重ね、
たくさんの人にお世話になったり
迷惑をかけたりして、なんとか進んできました。
思い描く部分は、表面的なことが多くて
(例えば、このタイミングで建物を増やそう、とか
藍染を始めたい、とかなんだけど)
実際には、人との出会い、その間に起こる
様々なことによって、物事が動いている。
そう、物事が動いていくには、
誰かの助け、力が必ず必要で、
そこまでは全く想像していなかったりするのですが、
不思議なことに、絶妙なタイミングで、必要な人が
ここに来てくれているように思えてなりません。
その数々の「奇跡」には、いつも、ただただ感謝をしています。
振り返りが長くなりました。
具体的に思い描いていたことは
具体的に叶って行って、
それどころか、ぼんやりと、遠い未来に
描いていたことにまで
現実は侵食しはじめています。
赤子の長男をおんぶしてたつけを縫ったり、
抱っこしながら接客して、母屋の一角で
お店を開いていた頃には
本当にできるのかな~、と疑いながらも、
頭の中にだけは
「いつか石徹白に働く場を作って、
雇用を生み出したい」と思っていて、
それは少しずつ現実になっています。
お世話になったたくさんの人たちが
お空の上から助けてくれているのかもしれないし、
言霊って本当にあって、口に出した言の葉には
ほとばしる命が宿るって本当なのかもしれない、
なんて、見えないパワーに支えているような気持ちさえ
してきます。
この今までの、願えば叶う経験があるからこそ、
次の5年、10年に具体的にどういうことに取り組んでいくか、
どういう形を目指していくのかを
思い描くことはとても大切と感じていて、
その時間をじっくりととりたいと思っています。
その頭出しが、先日の夫との経営会議(未来会議)で
できたように思っています。
またまた前置きが長くなって、本題になかなか入れませんが・・・
おそらく次回は、描く未来のスケッチを共有させていただきます。
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石徹白洋品店、2019,2020年度の企画展、
ワークショップのスケジュールです。
*変更がある場合もありますので、ご了承ください。
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<企画展>
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12/6(金)~3/2(日) 特別展|着る47展(東京・渋谷)
12/14(土)、15(日) 企画展@善了寺(神奈川・戸塚)
12/21(土)、22(日) 企画展@レイチェル(静岡・浜松市)
1/25(土),1/26 (日)企画展@haco (東京・谷中)
3/14(土)、15(日) 企画展@庭文庫(岐阜・恵那)
3月中旬予定 企画展@めぐりわ(東京・渋谷)
3/27(金)〜29(日) 企画展@カフェスロー(東京・国分寺)
4/11(土)、12(日) 企画展@ferme Studio(愛知・名古屋)
4/25(土)、26(日) 企画展@HOUSEHOLD(富山・氷見)
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<石徹白本店営業>
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冬季(11月〜4月)は実店舗での営業は雪のため、休止しております。
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<ワークショップ>
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●12/21(土) 麻袋でお茶袋づくり(静岡・浜松)
●石徹白たつけづくり講座(岐阜・石徹白)詳細TBA
第1回:2/15(水)-17(金)
第2回:2/25(火)-27(木)
第3回:3/3(火)-5(木)
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*詳細が決まり次第、HPやFBなどでお知らせいたします。
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http://itoshiro.org/schedule
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石徹白洋品店
〒501-5231 岐阜県郡上市白鳥町石徹白65-18
TEL:0575-86-3360
© Itoshiro Yohinten.