4甕目の藍さん
2018.6.18
去年は2甕しか仕込めなかったのですが、
今年は4つすべての甕を仕込もうと、
3甕目を6月頭に、そして4甕目を6月15日に
仕込みました。
お手伝いの方がきてくださってワイワイと
たくさんの手によって、仕込むことができました。
そして、始まる藍甕の管理。
今回は、これまでとほとんど同じやり方でしたが、
蒅を事前にカリカリに天日干ししたからか、
全体的に、蒅の容量が多いように感じました。
そして灰汁は、まあまあ安定したPH。
きっと3甕目のように、うまく1晩で建つぞーと
期待していたのですが・・・・
4時間ごとの攪拌の3回目、夜の23時に起きれず、
(子供と一緒に寝てしまって、、)攪拌ができなくて、
次にできたのが朝の5時。
それだからか、藍がなかなか活動を始めなくて、
シンとした状態が続いていました。
やはり攪拌は大事なのか・・・と強く感じました。
そして、もう1日、4時間ごとに攪拌を繰り返し、
PH管理と温度管理をしていたけれど、
日中はなかなか活動せず、これまた藍さん、シンとしている。
ああ、なんでだろう、、、3甕目は、もうすでに
この時点では建っていたのに・・・と焦りが。
んん?サーモスタッドの温度が低い。
これは・・・?と甕の中央の穴に手を伸ばし、
入れている電熱線を調べてみると、
全くスイッチが入っていない!
電熱線は壊れていないけど、サーモスタッドの機械が
反応していないようで、温度が下がってきていることに
気がつきました。
藍は30度が発酵の理想的な温度なので、
建つまでは30度以上をキープしたいのです。
温度はとっても大事な要素。
きっと温度が低すぎるんだ・・・と気づき、
サーモスタッドから電熱線を取り外して、
加温をスタート。
あまりにも元気がない藍さんだったので、
元気いっぱいの甕3の藍さんを手桶1杯投入して、
(発酵を促すため)次の攪拌まで待つことに。
夜の20時にそんなこんなな状況を経て、
24時の攪拌になんとか起きたら!
藍さんが元気になりつつありました。
膜が張り始め、泡(華)が立ち始めていたのです。
ああ、よかった!もうこれで一安心。
藍と向き合っていると、
毎回全く同じということはないです。
それは、藍の蒅や仕込みの状況が
それぞれに違うということもあるし、
サーモスタッドの調子とか、PH計のブレとかもあるし、
でもそれ以上に、こちらの心持ちが反映されるような
そんな気がします。
藍と対して居られる心身の余裕があるかどうか、
気を使えているかどうか、
真正面から対していかなければならない。
これはまさに子育てのように思えてならないです。
ちょっと慣れてきたから、
心にいっぱい隙間ができていて
その隙間が、また異なることで埋まりそうになっていて、
そうしたら、予期しなかった事故が起きてしまって・・・
というような、、、
まさに、二人目、三人目の子育てにありがちな話・・・。
今回、4甕目(四人目!?)ということで
経験も少しはあって、その上で、いろんな人に
関わってもらって(自分はちょっと楽しながら。笑)
仕込んだ4甕目さんは、結構繊細で、
ちょっと目をはなしていると、全く発酵が進んで居なくて
むしろ、手をかけなければならない存在でした。
それでも、二日で建ってくれたので
ずいぶん楽な方だったと思うけれど、
3甕目は1日で建ってくれたので油断していた・・・。
長々と書いてしまいましたが、
それくらい、藍を建てる、管理するということは、
一筋縄ではいかない、油断できないことなんだなと
改めて感じさせられる仕込みとなりました。
毎日学び、毎回成長を目指して、
今日も攪拌していきます。
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