藍染の新たな試み
2019.7.5
藍染3年目の私たちが
こんな無謀なことをしても良いのだろうか・・・と
思うようなことを、今年は試みています。
無謀・・・それは、
これまでと全く異なる方法で
4甕目(+小さな5甕さん)を建てているのです。
全く異なる方法とは、
栃木県で「正藍染」を普及していらっしゃる
(この業界では)かの有名な大川さんの方法です!
藍染草木染めに来てくれているまりさんが
去年、大川さんの講座を受けて、
その方法を学んできてくれました。
大川さんの「正藍染」の方法は、
私たちがこれまでやってきた(と言ってもまだ2年ですが)
皆藤さんの灰汁発酵建て(ここでは「本藍染」と言いますね)と
使っている材料はほとんど同じです。
けれども建て方が全く違うことによって、
本藍染のような濃い藍色はすぐには出なくて、
薄い藍色(甕覗きのような色)をたくさん重ねることによって
堅牢度を高くして、より透明感のある色を出していらっしゃいます。
どうして、ほとんど同じ材料で、
こんなに違う色になるのか、
しかも、染め方も、管理の仕方も異なる・・・・。
まりさんに、口頭でその方法を知らせてもらっている間は
全くわからなかったことが、
実際に、挑戦してみることで、なんとなく、わかるような気に・・・
5月末に仕込んだ4と5甕目は
途中、腐敗に転ぶかという危機もありました。
どうなるかどうなるか・・・とやきもきしていましたが、
まりさんと私の3年間の乏しい知識と経験と、
なみほちゃんの日々の管理の努力のおかげで
大変な状況をくぐり抜けながら
(皆藤さんがまたもやスーパーマン的に来てくださって
私たちの危機を救ってくださいました。涙)
両方とも、染められるようになってきました!!!すごい!
(そうでなければ、すくもが全て無駄になってしまうところで、
それも覚悟したほどでした・・・)
ここまで持ってくることができて、本当に本当に嬉しいです。
4甕目の本染めはこれから始まるので、
まだなんとも言えないですが・・・
具体的な建て方などは、言葉では書ききれないのですが、
(知りたい方は、ぜひ現地においでください!)
とにかく!
同じものを使って、
全く違う染ができる藍染は
ものすごくものすごく奥深く、
そして未知なることが多く、
面白く、美しく、魅惑的で、やめられない!
というのが、私の今の結論と、感情です。
(なんか恋愛しているみたい!?)
きっと、深く関わってやってくれている
まりさんやなみほちゃんも
そういう風に思っていることと思います。
手がかかるし、思うようにいかないことも多いし、
かつ、どうすればいいか、お伺いをたてることもできず
迷うこともたくさんあって、もう心も体もいっぱいいっぱい!
ということが藍と向き合っていると多いけれど
それでもやりたくなるのが藍染。その魅力に
私たちは深くとらわれてしまっているとしか、言いようがないのです。。。
そんな甕たちで染めた布は
1年かけて(1年寝かせて色を定着させた上で)
服に仕立てて、お店に並びます。
大川さんの方法の布は、
これまでの本藍染の布よりも薄い色として上がるので
色のバリエーションを増やせると思うとワクワクしています。
多彩な藍の服たちを、ぜひたくさんの方に
ご覧いただきたいと思います。(薄い藍色の服は来年リリース予定です!)
まずは石徹白の甕場を見にいらしてくださいね!!
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石徹白洋品店
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© Itoshiro Yohinten.