藍染の体験、藍と付き合うということ
2019.7.17
先日、「地球のしごと大学」の方たちが
石徹白にいらっしゃいました。
地球のしごと大学については、
こちらのサイトをご覧ください。
主宰されている高浜さんとは、
もう何年前だろう。
私がまだ石徹白に引っ越す前に
小さな小屋を借りて通っていた頃、
石徹白に来てくれました。
多分、2010年くらいだったと思います。
その時にすでに地球のしごと大学の構想を
持ってみえて、石徹白とも関わりを持ちたいと
お話しされていたので、
それが実現して、何年も通ってくださっています。
10年近いおつきあいで、
こうして継続して、
関係を持つことができることが嬉しくて、
そして、お互いの歩みを
見合うことができることも、
これからさらに深め合うことができるようで
心強く思っています。
丸1日かけて、夫の彰秀さんが石徹白の水力発電を、
私が石徹白洋品店のお話をさせてもらいました。
参加者の方たちは、これからの生き方を
模索されている方が多いので、
多岐に渡る真剣な質問がたくさんあって、
質問をもらう私たちにとっても
刺激の多い時間でした。
夕方になってしまいましたが、
せっかく遠方から来てくださったので
藍染体験をしていただきました。
みなさん、とても楽しそうに手を動かして見えて
それぞれに素敵な作品が完成しました。
染める作業の前には、絞りをして
各々の柄を作ることを試みます。
そして、その後に何度も染め重ねていき、
最後に洗いながら解いて柄が披露されます!
そのプロセスで、一緒に手を動かすこともあって、
みなさん、とても親しくなるし、
お互い、どんなものができるのか
ワクワクしながら作業をしていくので、
一つのチームになっていくように見えます。
これがワークショップの醍醐味だなあと思います。
一緒にご飯を食べたり、
一緒に自然体験に参加したり、
何かを一緒に
五感を、時には六感まで使ってやることが、
一体感を生む上でとても大切。
ただ単にディスカッションしているだけでは
生まれない何かが生まれます。
藍染の体験によって
参加された方もぐっと距離が縮まって
より良い話が、その後できたのではないかなあと
勝手に思っています。
私たちは、藍染を通して、
色の追求、
服作りの追求を続けているわけですが、
藍染は、畑から染めまでの工程が長くて
それが大変なだけに、
そのものの色や服という形にとどまらない
何か大切なことを
常に教えてくれていると思っています。
藍染でつながるのは、
ワークショップに参加されるお客様どうしだけではなく、
石徹白洋品店の仲間もそう。
藍が元気がないとか、なかなか建たないとか
危機的な状況が常にやってきたりするので
それをともに乗り越えることは、とても大切な絆を形成してくれます。
(そう思えるのはずっと後で、結果論ではありますが)
まさに生きているものだからこそ、
こうして、人の心と心を媒介してくれるような
そんな存在になるんだなあと思っています。
藍染を今、ここでできているのは
なんだか奇跡のような、
たくさんの偶然とタイミングが重なって、
できているわけですが
本当に、そのことに、感謝しかないです。
石徹白洋品店の藍染の始まりに
関わってくださった方たちに、
そして、今、染めに関わってくれている皆さんに、
心から感謝しています。
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石徹白洋品店
〒501-5231 岐阜県郡上市白鳥町石徹白65-18
TEL:0575-86-3360
© Itoshiro Yohinten.