藍の畑
2019.7.6
今年で藍の畑は4年目。
毎年なかなかうまくいきません。
ただ、今年は、実は、初めて、
石徹白で育てた苗がたくさん植わっています。
4年前、藍の栽培を始めることができたのは、
郡上大和の藍の師匠と出会えたから。
そして、郡上八幡や大和、高鷲に
藍の栽培の仲間ができて、
仲間とともに励ましあいながら、
あるいは、学びあいながら、
畑を始めました。
種まきから、収穫まで、郡上大和の
日置智夫さんに学んでいます。
苗作りは、私はとても苦手で、
毎年失敗してきました。
他の地域で種をまくタイミングと
ほとんど変わりなく撒いていたからか、
寒すぎて芽が出ない・・・
5月半ばには畑に定植したいから、
4月すぎにまくのですが、
石徹白では、まだまだ植物にとっては寒すぎるよう。
電熱線とか、ビニールハウスとか
よっぽど暖かくしてあげなければならないのに
なかなか温度調整がうまくいかなくて、
この3年間、苗作りは全くダメで
大和のえみさんや
八幡のゆりさんに分けてもらっていました。
今年ももちろん、分けてもらう苗も多いのですが
今年は初めて、石徹白でたくさん苗を育てることができたのです。
(スタートが遅いしもともと小さい苗なので
まだまだ株は小さいけど、愛おしいです。)
なぜ今年、育ったのか・・・
それは、種をまく時期が遅かったからです。
焦らなかった。
もう、これまで失敗を繰り返してきたので
やはり寒さが抜けてから、暖かくなってからまこうと
例年より1ヶ月遅い、5月GWすぎに蒔きました。
すると、しっかりと芽が出てきて、
育ってくれました。
石徹白で果菜類の野菜を育てるとき、
うちは地域外から苗を買ってくることが多いです。
そうすると、GWには定植ができて、
7月には育ちの早いキュウリが出来始めます。
しかし、苗を自分で作るとなると、
石徹白で収穫でき始めるのが
もっと遅いです。例えば茄子が8月末くらい。
やはり、石徹白の気候のペースがあって、
それよりも慌てていると、
育ちが悪い、というか、むしろ育たないのですね。
日本全国、あらゆるところで藍が栽培され、
藍染がされていました。
石徹白も例にもれず、
藍染していたという話を聞くし、
大正年間の記録によると、かなりの反数の
藍畑があったということです。
しかし、話を聞いていると
3軒で組みを作って、3年に1回、
自分の家で藍染をして、順番に回った、
とのこと。
つまり、1年育てた分の、自分の家の藍の量では
毎年染めはできなくて、
3年分の藍の葉っぱが必要だった、ということなのかな
と私は解釈をしています。
確かに、藍の葉っぱからすくもにするには
結構の量がないと、
葉っぱ自体のエネルギーが高くならず
温度がキープできず、完熟したすくもにならないように思います。
すなわち、石徹白においては、
3年に1回くらいすくもを仕上げ、
藍を建てることができる
そういう風土なのかなあと思っています。
何事も無理せずに、
季節の流れに抗わうことなく、
進んでいかねばならないと
思わされます。
藍畑から日々学びを頂いています。
(とはいえ、あまりにも畑関係の成長が
私自身に見られないので、、、もうちょっと、
いい畑づくりができるように
また来年、肥料のことも考えていきたいです。
畑ができるのは1年に1度だから、もう来年になってしまうのが
もどかしい・・・・)
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石徹白洋品店
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