藍の刈り取り
2019.8.6
今年は畑の土づくりに失敗した・・・と
当初、嘆いていた藍畑ですが、
確かに、3分の1くらいの面積の藍は
生育がとっても悪く、まだまだ小さいです。
しかし!
今年初めてできたこととしては、
石徹白で育てた藍の苗で
わさわさの藍が育ったことです。
もう、それが嬉しくって!
これまで、藍の種まきの時期が早すぎて、
渋って出ない、、苗が出来ない、、、
もっと標高の低い郡上の仲間に
苗を分けてもらって、なんとか育てる・・・
という感じでした。
しかし今年は、思い切って、いつもより半月以上
遅い時期に種まきをしたら、
ちゃんと苗が出来たのです!
そして、定植もいつもより遅かったけれど、
年々石徹白も暑くなっているからか
他の地域の苗と負けないくらい
立派に大きくなったのです。
(朝露が乾いた9時頃からみんなで収穫・乾燥作業
この頃暑くてたまらないけど、今日は暑さもありがたい)
石徹白で大正年間に栽培されていた
作物の記録に「藍」とあったし、
石徹白でも日常的に藍染がされていたと
聞いていたので、きっと栽培できる!と
思っていましたが
藍畑4年目にして、
ようやくようやく、
この土地で種からの藍が育ちました。
量はまだまだ少ないし、
石徹白の栽培量だけでは
どうしてもすくも作りはできなさそうですが、
仲間が他の地域で育ててくれている葉っぱが
今年は大量なので、それを全て合わせれば
すくも仕込みができるかもしれません!!
(できるだけ広げて、カリカリに乾かします。
お天道様の光がありがたい)
藍の栽培を教えてくれている
郡上大和の師匠、ともおさんは
80を超えて、ちょっとお元気ではない時期もあり
心配が募るばかり・・・
でも、ともおさんを慕って仲間が増え、
藍の栽培方法もなんとなく方向性が
見えてきたような(まだまだなような・・・)。
ともおさんには本当にどうやって感謝を
伝えたらよいか、わからないくらい
お世話になっていて、もう、本当にありがたいばかりです。
一昨年は乾燥が大変なほどお天気が悪かったり、
去年は雨降らないのと、豪雨と極端だったり、
毎年毎年、本当にいろんなことがありますが、
1年ごとに経験を蓄積して、
次の年はより良い藍を!と
しんどい作業でありながらも、
次を考えることができるのは、
やはり藍染の魅力に
取り憑かれているからなのか、
あるいは、単純に、土から植物が
生まれてくるということ自体の神秘に
魅せられているからなのか、
両方なのかもしれません。
今日も刈り取りをしていて思いました。
私は、ほとんど何もしていないのに、
ちゃんと、植えたところで、
土とお天道様と雨、そしてその植物の
力によって、こんなにも力強く根を張って、
上へ、下へと伸びていこうとする
一粒の小さな種の力の大きさに
圧倒されていました。
その葉っぱから、
人が時間をかけて生み出してきた
いくつもの技術・知恵によって、
藍の色が染まる不思議。
私は、そのプロセスに、
関わらせてもらえることが
本当に幸せと思うのです。
(暑すぎて、、ランチ休憩は近くの河原で)
(うちにあるもので、持ち寄りランチ)
今、生きている中で
こうして畑からの藍染という仕事に
関われることが、私は、
本当にありがたいなあと思うのです。
乾燥作業はまだもうすこし続きます。
そして、あわよくば、
2番刈りもできるかな・・・
すこしずつだけど
よりよい畑を
創っていきたいと思います。
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