藍さん、ありがとう。
2017.9.29
とうとうこの日がやってきました。
今年6月に初めて仕込んだ藍を
甕から出して、お掃除する日・・・
仕込んでから4ヶ月ほどたち、
染まり具合も変化してきて、
(そして、私の出産も近づいてきて)
今年は9月いっぱいで終わろう、と
かねてから決めていました。
藍染をされている方の中には、
夏場の3ヶ月だけ染めるという方もいれば、
半年以上、染める方もいるし、
1年中、加温して染め続けるという方もいて、
本当に様々なようです。
それぞれのスタンスに合わせて、
できることをやっていらしゃるのだと思います。
私は、今年に関していえば、
この4ヶ月が限界だったので、
来年はまた、どうなるかわからないですが、
おそらく、常に試行錯誤で
進んでいくのではないかと思います。
それくらい、自然と隣り合わせのこと。
藍さんは生き物だし、
季節に左右されるし、
私自身の都合もあるし、
また、お店の運営にもいろんな事情があり、
一筋縄ではないきません。
ただ、それが、面白いことと思います。
機械化された一辺倒のことではなくて、
様々な状況変化を読みながら
やる仕事。醍醐味はここにあるのかもしれません。
最終日、今日の藍さんも
きれいな色をしていました。
このなんともいえない色。
また来年、きっと見せてくれるのでしょう。
ありがとう、と言わずには
いられませんでした。
270リットルも入る大きな甕の中から
すべての液体(+すくも)を
取り出すのはとても大変な作業でした。
藍染職人の皆藤さんが来てくださって
本当にありがたかったです。
今回、すべて、畑に戻すつもりだったのですが
私が惜しがっていると、
もしかしたら、これから、また使えるかも・・・
ということで、持って行ってくださることに!
藍の中の生きているものたちと
4ヶ月間、付き合ってきた身としては
本当にありがたくて、
もう、感謝しきれない気持ちでした。
インターンで来てくださっていたMさんも
少し、お家に持って帰って、
お世話してくれることになりました。
本当に、ありがとうございます!!
(臨月の妊婦では
甕の中に落っこちそう、、、ということで
私はほとんど見物人で、
お二人が作業してくださいました。。涙)
藍の液は酸化すると、
もうダメになってしまうので、
できるだけ空気に触れないように
厳重に・・・
どうか、うまく、それぞれの土地で
再び建ってくれますように、と
願うばかりです。
この約4ヶ月間、
どれだけ多くの人に助けてもらったか。
藍建てには、皆藤さんに通っていただき、
わからないことがあるたびに
なんでも教えていただきました。
インターンのみなさんには、
染めから、攪拌作業まで
惜しみなく、力を注いでいただきました。
お客様にも、興味を持っていただいて
染めていただいたり、染めのお仕事を
いただいたり・・・
たった4ヶ月に起こったことと思えないくらい
凝縮された日々でした。
学ぶことがいっぱいすぎて
毎日毎日、
頭から、心から溢れてきそうな
藍への愛。
ただ染める、という作業なはずなのに、
藍染は、それ以上に得るものがありました。
心の面で、それは大きかったです。
知らない世界に足を踏み入れ、
もうここから抜け出せない気分です。
自分自身の心と体を万全に、
来年も、また藍染に挑んでいきたい。
そしてそして、今年までに仲間と共に
積み重ねてきて収穫してきた藍の葉っぱが
150キロほどになったので、
次こそは、すくも作りに挑戦したいです。
私たちの色を出すために。
関わってくださっているすべての方に
心から心から感謝の気持ちでいっぱいです。
どうもありがとうございます。
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石徹白洋品店
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© Itoshiro Yohinten.