絵本第5弾は、虚空蔵菩薩と上村十二人
2019.7.16
今日は、石徹白集落にある「大師堂」のご開帳の日でした。
9時からだったけれど、
朝の片付けでバタバタしていたら
9時半過ぎてしまい、
もう終わってしまったかなあと思いながらも
子供たち3人連れて行ってきました。
お参りには間に合わなかったけど
ちゃっかりお茶をいただき、
みなさんが雑談をしているのをそば耳立てながら(笑)
子供達にお茶を飲ませ、
高台の建物に吹き込む爽やかな風に
癒されていました。
こういう時間が、毎日あっという間に過ぎていく
日常の中で、大切ですね。
さて、大師堂とは、もともと、白山中居神社に
安置されていた、平安時代に藤原秀衡が奉納した
「虚空蔵菩薩」像が祀ってあるお堂です。
今でも、藤原秀衡に命を受けて
石徹白へやってきた「上村十二人」の末裔が
虚空蔵菩薩を守っていらっしゃいます。
明治維新の神仏分離までは、
実はこの菩薩像は、白山中居神社に奉納されていたそうです。
神葬祭騒動で、神社から仏像が全て撤去せよ、という
お上からのお達しがあり、その時に、
この仏像を大切にしてきた人々が守り抜き、
神社から離れたところに「大師堂」を建てて、
お祭りし直した、という話を、現在、大師堂の守りをされている
上村修一さんに伺いました。
この虚空蔵菩薩の御姿を初めて拝観した時に
その美しさに、私は心から惹かれ、
誰がどういう思いで、この像を作られ、
ここに納められたのか、不思議で
それを知りたくて、いろいろと調べてきました。
私はこのことを、石徹白民話シリーズ第5弾の
絵本にしようと考えています。
今回第5冊目となります。
一旦、これで区切りかなと考えながら作っています。
(と思っていたら、第6弾もできるかもしれませんが!)
うちもそうですが、石徹白は移住者が少しずつ訪れるようになり
核家族が増え、おじいちゃんから孫へ、
地域の民話が伝わらなくなってきています。
しかし、この集落を支えてきたともいえる
信仰のこと、歴史の話は、ここに住む者として
伝えていきたいことです。
絵本にすることで、子供達がわかりやすく
理解できて、そして、地域に愛着を持ってくれる
第一歩になればいいなあと思っています。
今回もイラストを描いてくれるのは
岐阜県の大垣市に住んでいるイラストレーターの
南景太くんです。
いつも描くために、石徹白に通って
題材となるものを見たり体験したりしてくれます。
一緒におはなしを考えてくれるという
幅の広さも持ち合わせていて、本当に助かります。
それ以上に、私自身が彼のイラストが好きなので
今回もワクワクしています。
さて、これまで作った絵本4冊によって、
おかげさまで、うちの子供達は
多くの石徹白にまつわるお話を知りました。
暗記できている本もあるくらいです。
当たり前のように伝わってきたことを
当たり前のようにつなげていきたい。
そう思いながら、絵本作りを進めています。
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© Itoshiro Yohinten.