十人十色の糸づくり学校最終回
2017.8.6
5月から始めた
十人十色の糸づくり学校。
皆で、お蚕さんについて学び、
おうちにお蚕さんを持ち帰り、
育ててもらって、
それを糸に引き、
糸を染め、
糸かけ曼荼羅を作る、
という、ディープな内容で、
この4ヶ月間、毎月行ってきた
講座が、今日、最終回を迎えました。
自分たちの糸を巻き取るところから
スタートしましたが、
それがもっとも困難な作業でした。。。
座繰り素人な私たちが
作った糸は太かったり細かったりして
切れやすく、絡み合って大変・・・
皆で力を合わせて
可能な限り、巻き取りました。
その糸や、アンティーク糸を
気の向くままに使って、
作品を作っていきます。
2日間に渡って、行われ、
みなさん、本当によく考えられ、
素晴らしい作品たちが出来上がりました。
最年少は、小学校1年生の
男の子、Kくん。
1年生だし、男の子だし、
どこまでできるかなあ、と思って
見ていましたが、
しばらく外で虫を捕まえて遊び終えると
部屋に戻ってきて、糸をかけ、
今度は、池で網を持って何かを狙って
いたかと思うと、
また戻ってきて、糸をかけ・・・
大作が完成して、ちょっとびっくり!
本当によく頑張りました!
みんなで育てて、
引いた糸が、
こんな風に作品という形になって
目の前に現れることが
私には感動的でした。
お蚕さんを育てるということ、
糸を染めるということ、
糸かけ曼荼羅を作るということ、
それぞれ断片的に達成することは
できるけれど、
全て一連の作業を
みんなで一緒にできたことが
とても嬉しくて誇らしかったです。
かつては当たり前に
やらなければならなかったこと・・・
90歳のRさんは、
捨てられるようなくず繭を拾ってきて
自分で育て、座繰りで糸をとって、
それを何年もためておき、
嫁入りの時には、
自分のための絹の反物を織ったと
話してくれました。
おそらく、石徹白でもっとも最後まで
機織りを経験したおばあさんです。
機織りまではたどり着いていないけれど
ああ、こういうことだったんだ、
糸への、布への愛着って
こういうプロセスを経ているから
より深いものになっていくんだと、
ようやく少しだけ
理解できたように思います。
このような経験をさせてもらえたこと、
仲間が集まってくださったことに
心から感謝して。
できれば来年も、
お蚕さんから糸や布に至るWSを
続けていきたいと思います。
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石徹白洋品店
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© Itoshiro Yohinten.