それを『間』と呼んでみる。
2018,10,20
こんばんは!
デザイナーの杉下です。
前回は、いのちを大切にする服作りについて
(布は植物 布はいのち)書かせて頂きましたが
今回は『捨てない部分によってできた空間』
について書いてみようと思います。
服を作る時、
身体を綺麗に魅せる
美しいシルエットの
細く見えるように
しわの無いラインを作るため
それぞれのブランドコンセプトに沿って様々な理由で
カーブが生み出されます。
カーブの美しさの表現はパタンナーや
そのブランドの命であるような場合もあります。
曲線によって生み出された美しいシルエットによって
これまで沢山のデザインが生み出されてきました。
オートクチュールドレスはその真骨頂と言えるかもしれません。
浴衣やたつけには、その曲線の概念がありません。
カーブを付けないということは
身体に沿わない部分がある
しわができる
ということでもあります。
その部分は西洋では「無駄な部分」と考えられました。
その為に、コルセットが流行った時代があったと思います。
学生時代に読んだ論文の曖昧な記憶なのですが、
和服を着た時の身体に沿わない空間を「間」と呼び、
研究している方がいました。
禅や東洋的な考え方にある
何もない部分にあるものを捉える見方。
たつけのヒップ部分にできる空間は「間」。
そんなふうにたつけを見るのも面白いかもしれません。
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