「たつけの作り方」冊子・動画が完成しました!
2019.5.23
この度、石徹白洋品店から、一冊の本(冊子?!)が発行されました!
それは!
「たつけの作り方」です。
これまで、簡易な「たつけの作り方」の説明書類は制作し、
一時期はネットショップでも販売してきました。
が、正直、簡易すぎて、わかりにくい部分が多く、改変を重ねに重ね、
今回はとてもわかりやすい(はず!)のたつけの作り方を完成させました!
そして、この冊子には、たつけの作り方だけではなくて、
私にたつけを教えてくださったおばあちゃんのご紹介、
そして、石徹白についての話なども含まれていて、
読み応えのある一冊になっています!!!
私自身、もともとは服飾関係ではなく、
20代後半から、専門学校通って
泣きながら(!)勉強したという、どちらかというとお裁縫苦手な人なので
できるだけ、初心者でもわかりやすく、作り方を伝えられたら、
という思いで作りました。
それに加えて!
映像も制作しました。
たつけは、普通のズボンと違ってパーツも多いし、
え?こんな風に縫うの!?と思う場面がたくさんあって、
イラストだけでは伝えらない部分が多くて悩んでいました。
それで、WSをやって作り方をバッチリ伝授する機会も設けていたのですが
たつけを作りたい熱の方が増えてきて、その要望全てにお答えできないのも心苦しく、
映像で事細かにご説明することにいたしました!
割愛している部分もありますが、全部で大体30分くらいの映像にまとまっています。
実寸の3分の2のサイズで作っていますので、見やすくなっていると思います。
さてさて、
特許とか、著作権とか、いろいろと問題になるこのご時世。
そもそも、こうやって、自社の製品の作り方を
事細かくあらわにするのは、いいのだろうか・・・ということを
思わなくはないです。
私たちのブランドの主力商品が「たつけ」なのですから。
けれども、いいものは、広めていこう、
みんながたつけを作って、たつけを穿いたら、
より世の中が幸せになる、より良くなる!と信じきっているので
一人でも多くの人に縫ってもらいたいという願いの方が強いです。
この考え方は、私の師匠である、故・森本喜久男さんから学んだものです。
彼はご自身が習得された草木染めの知恵を
私に、惜しみなく教えてくださいました。
様々な問題にぶち当たった時に、
いつでもメッセージとかで気軽に、すばやく答えてくださいました。
それは、私の藍染の師匠である皆藤俊雄さんも同じです。
藍染の、苦労されたご経験も全てつまったお知恵を
いつでも、すぐに、教えてくださるために、
私たちは今、なんとか、藍染ができるようになっています。
さらに、思い起こせば、たつけを教えてくださった
石徹白のおばあちゃんたちも、まさにそうです。
何でも、知っていらっしゃることは全て、
(しかも楽しそうに)教えてくださるのです。
私のお師匠さんたちの、大きな器、深い愛情をいただいて育てていただき、
私は、彼ら彼女らに直接恩返しは出来ないようなひよっこなので、
それを「恩送り」できたらいいなと、日々思っています。
私が、誰かに、何かできるなんて、
そんな風に思えることは、正直ないけれど、
もしも、誰かが、何か、私から学べることがあると思ってくれたら、
私は惜しみなく、それを伝えていきたい、
それが私が今、できる唯一のことと思っています。
草木染めも、藍染も、そして、今回のたつけも。
未熟ながらも、私の持っているもので、
良いものと思えるものは全て、
伝えていくことに力を注いでいきたい。
そんなことを思って、この一冊を作りました。
冊子は石徹白洋品店の店舗か、こちらのネットショップから
購入していただけます。(2500円送料込みです。)
動画に、テキストの寸法なども表示されますので
「たつけの作り方の冊子」が手元になくても、
たつけを作ることはできますが、
もしよかったら、冊子と動画を並行してご覧になって
作ってみてくださいね!
実は私は、もともと文章を書いたり、編集したりするのが好きなので
服を作ることと同時に、こうした本づくりを続けていければと思っています。
いとしろ民衣シリーズ第2弾、第3弾も構想していきますので、
(まだまだ、伝えたい服形があります!)ご期待くださいね!
(石徹白洋品店 平野馨生里)
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石徹白洋品店
〒501-5231 岐阜県郡上市白鳥町石徹白65-18
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© Itoshiro Yohinten.